『リアル職場体験』の実務体験を実施する際の「労働」と「業務委託」の判断ポイントと注意点

『リアル職場体験』の実務体験を実施する際の「労働」と「業務委託」の判断ポイントと注意点

リアル職場体験』として「実務体験」を実施する際、その内容が「労働」か「業務委託」かによって取り扱いが異なるため注意が必要です。
「労働」か「業務委託」に該当するかは以下の業務の進め方から総合的に判断します。

※トラブル防止のため、適宜書面の取り交わしをお願いします。各書類のテンプレートは『リアル職場体験』の契約書テンプレートがほしいをご確認ください。ご不明な点は所轄の労働基準監督署や弁護士などにご相談ください。

「労働」または「業務委託」の判断ポイント
「労働」は、(1)使用者※に使用されて指揮監督下で労働し、加えて(2)賃金が支払われる場合をいい、労働基準法などが適用されます。

一方、「業務委託」(請負契約含む)は、他人の指揮を受けずに独立して仕事する場合をいい、原則として労働基準法などは適用されません。

「労働」
・企業などから応募者に具体的な業務指示が行われる。
・応募者が業務指示に従わなければならない。
・勤務場所や勤務時間が企業などに管理されている。
・支払う金銭は、企業などの指揮監督のもとで労働したことへの対価と言える。

「業務委託」
・応募者が自由に業務の進め方を決められる。
・業務指示に従う必要がない。
・勤務場所や勤務時間が企業などに管理されていない。
・支払う金銭は、業務遂行(完成)したことに対する対価と言える。

※「使用者」……労働者(応募者)を使用する立場にあり、賃金を支払う人(企業)を指します。

「労働」に該当する実務体験例
業務に関して、応募者に対して必要な業務指示を行い、給与を支払います。

例)データ入力業務
どこで、何時から何時までに、どう入力するか、どこにデータを保存するかなどを指示します。
労働時間に応じて給与を支払います。

例)清掃業務
どの場所を、何時から何時までに、どの用具を利用して、どのような方法で清掃するかなどを指示します。労働時間に応じて給与を支払います。

「業務委託」に該当する実務体験例
応募者に対して指揮命令することはできず、業務の進め方などは応募者が自由に決められます。業務遂行に対して報酬を支払います。

例)データ入力業務
どこで、何時から何時まで、どう入力するかなどはユーザー(応募者)の裁量で行います。
完成したデータの納入については、契約で定めます。

例)清掃業務
契約で定められた場所を、何時から何時までに、どの用具を利用して、どのような方法で清掃するかはすべてのユーザー(応募者)の裁量で行います。

いずれにも該当しない場合
たとえば、オフィスなど就業場所の見学や面談・食事会のみで、労働・業務委託のいずれも行われない場合などは、上記いずれにも該当しません。その場合は、応募者に分かりやすいよう、「実務体験」ではなく「食事会」「職場見学」など実態に近いものを選択してください。


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